5月15日最終日を迎えた2022年JLPGAツアー第11戦「ほけんの窓口レディース」。単独首位スタートで、トーナメントをリードしていた渡邉彩香（わたなべ あやか）選手に、後半猛チャージで追い上げた高橋彩華（たかはし さやか）選手が18番ホールで追いついてプレーオフに突入。

18番ホールを使って行われたプレーオフは、2ホール目15m強はあろうかという難しいパットを決めた渡邉選手が優勝を飾りました。高橋選手が単独2位、稲見萌寧（いなみ もね）選手と小祝さくら（こいわい さくら）選手が3位タイに入っています。

大会結果速報

優勝は渡邉彩香選手

出典：渡邉彩香｜JLPGA

渡邉彩香選手使用ドライバー

渡邉彩香選手のクラブセッティング

２位は高橋彩華選手、3位タイは稲見萌寧選手と小祝さくら選手

出典：高橋彩華｜JLPGA

高橋彩華選手のクラブセッティング

小祝さくら選手使用ドライバー

出典：小祝さくら｜JLPGA

小祝さくら選手のクラブセッティング

優勝選手の優勝までの軌跡

出典：原英莉花｜JLPGA

最終日最終組は、10アンダーで単独首位の渡邉彩香選手、8アンダー2位タイの原英莉花（はらえりか）選手、同じく2位タイの小祝さくら選手の組み合わせ。1組前は2位タイの菊地絵理香（きくち えりか）選手、7アンダー5位タイの高橋彩華選手、仲宗根澄香（なかそね すみか）選手の組み合わせでした。

前半を終わって優勝争いは混沌

試合は序盤から動きます。何と首位スタートの渡邉選手が1番、2番を連続バーディ、4番5番でもバーディを重ねて、14アンダーまでスコアを伸ばしました。こうなると誰もついていけず渡邉選手の圧勝かと思われたそのとき、8番ホールでまさかのダブルボギー。12アンダーで前半を終了しましたが、小祝選手は2バーディで10アンダー、菊地選手も9アンダーとして前半を終わって優勝争いは混沌としてきました。

プレーオフに突入

後半になるとルーキーの小倉彩愛（おぐら さえ）選手が14番までで10アンダーまで伸ばし、もしかしてと思わせましたが終盤で2つ落として8アンダー止まり。小祝選手は1ボギーと伸ばせず、菊地選手もボギー先行で伸ばせないなか、前半8アンダーまで伸ばした高橋選手が後半も4バーディ1ボギーで11アンダーまで伸ばしてホールアウト。後半1つ落とした渡邉選手に並んでプレーオフに突入しました。

約15mのバーディパットで決着

18番を使って行われたプレーオフ1ホール目は、お互いがバーディパットを外してパー止まりで2ホール目へ。2ホール目のティーショットを木に当てた渡邉選手はラフを渡り歩き、2段グリーンの下の段に3オン。15mはあろうかという難しいバーディパットを決めてガッツポーズ。高橋選手がバーディパットを外して決着がつきました。渡邉選手はツアー通算5勝目、結婚後初優勝です。

その他注目選手の結果

岸部桃子選手は予選落ち菊地絵理香選手と河本結選手は決勝に進みました。

菊地 絵理香（きくち えりか）選手

出典：菊地絵理香｜JLPGA

初日6アンダー首位タイ、2日目は8アンダー2位タイと優勝を狙える位置で最終日を迎えましたが、勝負どころのサンデーバックナインでボギーが先行7アンダー7位タイに終わりました。

岸部 桃子（きしべ ももこ）選手

出典：岸部桃子｜JLPGA

初日は1オーバー65位タイ、2日目1アンダーでイーブンまで戻しましたが1打及ばず予選落ちに終わりました。

河本 結（かわもと ゆい）選手

出典：河本結｜JLPGA

初日1アンダー38位タイから2日目は3アンダー18位タイの好位置まで順位を上げるも最終日は伸ばせないまま27位タイに終わりました。

河本結選手使用ドライバー

ほけんの窓口レディース概要

2000年「ヴァーナルカップＲＫＢレディース」として第1回が開催された大会です。会場は福岡県の「福岡センチュリーゴルフ倶楽部」、優勝は不動裕理（ふどう ゆうり）選手でした。不動選手にとっては自身2回目、2000年最初の優勝でしたが、2000年に優勝6回で賞金女王になると、連続6年間賞金女王に君臨。計50勝を挙げることになります。

名称変更に伴いメジャー並の優勝賞金に増額

2001年～2009年までは「ヴァーナルレディース」として開催されましたが、2010年からは「フンドーキンレディース」に名称が変更。2012年に会場が「福岡カンツリー倶楽部和白コース」に変更になり、2013年からは現行の「ほけんの窓口レディース」に名称も変更されました。名称変更に伴い、賞金総額も8千万円から1億2千万へと増額されメジャー並みの優勝賞金になりました。

その他、ほけんの窓口レディースの詳細は次のとおりです。

正式名称	ほけんの窓口レディース
開催コース	福岡カンツリー倶楽部 和白コース（6,299Yards Par72）
開催日	5月13日～5月15日
賞金総額	¥120,000,000
優勝賞金（獲得賞金）	¥21,600,000

2022年ほけんの窓口レディースの競技日程

2022年ほけんの窓口レディースは2022年5月13日（金）～2022年5月15日（日）の3日間にわたって開催されます。

予選ラウンド

決勝ラウンド

2022年ほけんの窓口レディースのテレビ放送の予定は？

2022年ほけんの窓口レディースは、次のスケジュールでの放送が予定されています。

【地上波】RKB

【地上波】RKBほか九州・沖縄TBS系列7局

【地上波】TBS、MBS、CBC、HBC、RCC

【地上波】TBS系列全国ネット

【CS放送】ゴルフネットワーク

【CS放送】GAORA SPORTS

【インターネット配信】

2022年ほけんの窓口レディースの注目選手

菊地 絵理香（きくち えりか）選手

出典：菊地絵理香｜JLPGA

1988年7月生まれ北海道出身。2013年シーズンから2022年シーズンまで10年連続シード選手を続ける息の長いプレーヤーです。生涯獲得金額は5億8千万円超えと実績も十分。JLPGAツアーで4勝を挙げています。

2012年フル参戦で初シード権獲得

2008年のプロテストに合格、2009年～2011年はレギュラーツアーとステップ・アップ・ツアーの掛け持ち参戦で、賞金ランキングも62位が最高でした。そうして迎えた2011年のQTを18位で通過。2012年シーズンはレギュラーツアーにほぼフル参戦を果たします。2012年は34試合に出場、トップテン入りは2回でしたが、賞金ランキング43位で初めてのシード権を掴みました。

2015年3日間とも首位の完全初優勝

初優勝は2015年の「KKT杯バンテリンレディスオープン」でした。初日から単独首位に立つと、2日目、最終日とも首位を譲らない会心のプレーを展開、念願の初優勝を手に入れました。そして秋に行われた「日本女子オープン」も忘れられない試合になりました。単独首位で迎えた最終日に、パーで上がれば逃げ切れる最終18番をボギーにして3人のプレーオフに突入。プレーオフ4ホール目をボギーとして2位タイに終わりました。

2020-21年シーズンは2021年の「 アース・モンダミンカップ」で4回目の優勝を挙げて獲得賞金は1億円を突破。賞金ランキング9位に入りました。まだまだ優勝を目指して頑張ります。

菊地 絵理香選手の使用ドライバー ＜関連コラム＞

岸部 桃子（きしべ ももこ）選手

1993年12月生まれ福島県出身。2012年のプロテストに合格しますが、2013年～2017年まではステップ・アップ・ツアー中心の活動でした。2017年のQTを41位で通過、2018年はレギュラーツアー14試合に出場。しかし結果は13試合で予選落ちと散々なものでした。

経験になったレギュラーツアー18試合

2018年のQTは127位に終わり2019年はステップ・アップ・ツアーに専念します。そして2019年のQTを77位で通過2020-21年シーズンに臨みました。試合数が限られる中、1stリランキングを70位で通過。すると2021年の「 ヨネックスレディスゴルフトーナメント」で4位タイに入る活躍を見せ2ndリランキングを50位で通過します。そこからリシャッフルまでの数試合に参戦するなど、2020-21年シーズンはレギュラーツアー18試合に参戦して経験を積みました。

話題になった3人の桃子

2022年はQTランキング22位で前半戦の出場権を確保しました。予選落ちも少なくトップテンにも複数回入り、シード権内で頑張っています。6位タイに入った「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」では優勝した上田桃子選手を追って大里桃子選手、岸部桃子選手の3人の桃子が並ぶ場面もあって話題になりました。これから頻繁に見られるようになるかもしれないですね。

河本 結（かわもと ゆい）選手

1998年8月生まれ愛媛県出身。黄金世代の一人です。日本体育大学在学中、2017年のQTを受験108位で通過して2018年シーズンより、ステップ・アップ・ツアーを主戦場に参戦します。その2018年にプロテストを受験して9位に入り一発合格。レギュラーツアーには8試合出場して賞金ランキング108位に終わっています。

2019年初優勝とシード権獲得

しかし、主戦場のステップ・アップ・ツアーでは実力を発揮。12試合に出場して優勝が4回と圧倒的な成績で賞金女王に輝き、2019年の前半戦出場権を手に入れました。その2019年シーズンは、初戦こそ予選落ちを喫するものの第4戦「第7回アクサレディスゴルフトーナメント in MIYAZAKI」でレギュラーツアー初優勝。32試合に出場して賞金ランキング6位でシード選手の仲間入りを果たしました。

アメリカ参戦と日本復帰

河本選手は日本ツアーにはとどまらずUSLPGAツアーのQスクールを受験。9位タイに入り2020年シーズンの出場権を確保してアメリカに渡ります。アメリカでは2020年シーズン13試合に出場してポイントランキング75位の成績を残しましたが、2021年シーズン半ばで突然の撤退。日本ツアーに復帰して2020-21年シーズンは30試合に出場しました。

前半戦出場権で参戦中

2020-21年シーズンはシード権を失いましたが、メルセデス・ランキングで53位に入り2022年シーズンは前半戦出場権で参戦中です。ここまで予選落ちが多く苦戦を強いられています。そろそろ復帰へのきっかけを掴みたいところ。

出場選手のクラブセッティング

大里桃子選手

西郷真央選手

菊地絵理香選手

開催コースは【福岡県】福岡カンツリー倶楽部 和白コース

出典：福岡カンツリー倶楽部

1952年開場の丘陵コース。福岡市内や福岡空港にも近く、交通アクセスも便利です。過去には男子プロゴルフツアー「KBCオーガスタ・ゴルフ・トーナメント」を開催するなど、トーナメント会場としての実績も豊富です。

変化に富んだアウトと攻略に面白いインコース

アウトは池超えや打ち下ろしホールの多い変化に富んだ戦略的なコース。インは、ショートカット可能なドッグレッグホールや、2段、3段のグリーンに特徴がある攻略の面白さのあるコースです。

チケット

1日5,000人を目安。当日券の販売はありません。

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