4月17日最終日を迎えたJLPGAツアー2022年シーズン第7戦「KKT杯バンテリンレディスオープン」優勝争いは4人でのプレーオフに突入しました。さてプレーオフを制したのは？「KKT杯バンテリンレディスオープン」の優勝争いや注目選手の結果をレポートします。

更新情報

2022年KKT杯バンテリンレディスオープン ハイライト

4月15日～4月17日の日程で開催されたJLPGAツアー2022年シーズン第7戦「KKT杯バンテリンレディスオープン」が幕を閉じました。
優勝争いは大混戦、４人が8アンダーで並びプレーオフに突入。2時間にも及ぶ死闘を制したのは、植竹希望（うえたけ のぞみ）選手でした。

プレーオフを戦って惜しくも優勝を逃した吉田優利（よしだ ゆり）、小倉彩愛（おぐら さえ）、西村優菜（にしむら ゆな）の3選手が2位タイに入りました。

黄金世代植竹希望（うえたけ のぞみ）選手がプレーオフで初優勝に輝く

出典：植竹希望　ロングランでナイスウイン｜JLPGA｜日本女子プロゴルフ協会

【植竹希望　使用ドライバー】

植竹希望選手最新クラブセッティング

黄金世代の植竹希望選手が4人のプレーオフを制して、JLPGAツアー初優勝に輝きました。
最終日は8アンダー単独首位の西村優菜、7アンダー単独2位の植竹希望、5アンダー3位タイの渡邉彩香（わたなべ あやか）の3選手。
1組前で5アンダー3位タイの小倉彩愛、イミニョン、鈴木愛（すずき あい）の3選手、吉田優利選手は4アンダー7位タイで3組前からのスタートでした。

優勝争いは西村選手と植竹選手がリードする展開。お互いに10アンダーまで伸ばして、最終組の2人の争いと思わせました。
しかしお互いに意識したのか、後半スコアを落として8アンダー止まり。3組前の吉田選手は4バーディノーボギーのスキのないゴルフで8アンダーとしホールアウト。
1組前の小倉選手も4バーディ1ボギーで8アンダーとしてホールアウト。4人のプレーオフに突入しました。

出典：西村優菜　忍耐の2時間42分から一変｜JLPGA｜日本女子プロゴルフ協会

西村優菜 使用ドライバー

西村優菜 クラブセッティング

プレーオフのハイライト

プレーオフは18番503ヤードのロングホールで争われました。実は4人共正規のラウンドで18番ホールをバーディなら優勝だったのですが、全員がパーで終わっています。

1ホール目

プレーオフ1ホール目は3人が2オンを狙うスリリングな展開。2オンを狙えなかった西村選手が、バーディパットを外して脱落。

2ホール目

2ホール目は小倉選手がバーディパットを外して脱落。植竹選手と吉田選手の争いになりました。

出典：小倉彩愛｜JLPGA｜日本女子プロゴルフ協会

小倉彩愛 使用ドライバー

3ホール目, 4ホール目

3ホール目は植竹選手が惜しいイーグルパットを外してバーディで引き分け、4ホール目は吉田選手が2打目を池に入れるもパーパットを決めて引き分けと、植竹選手が押し気味でした。

出典：吉田優利｜JLPGA｜日本女子プロゴルフ協会

吉田優利 クラブセッティング

5ホール目, 6ホール目

5ホール目を引き分けて臨んだ6ホール目は、植竹選手が2打目をショートサイドの難しいバンカー、吉田選手はレイアップからパーとしてホールアウト。
植竹選手のバンカーショットはピン約2mにつけるナイスショット。これを1パットで沈めてプレーオフに決着をつけました。

出典：植竹希望｜JLPGA｜日本女子プロゴルフ協会

その他注目選手の結果

内田ことこ選手は決勝に進みましたが、新垣比菜、青木瀬令奈両選手は予選落ちに終わりました。

新垣 比菜（あらかき ひな）選手

出典：新垣比菜｜JLPGA｜日本女子プロゴルフ協会

これまで6戦して予選落ち5回と調子が上がらない新垣選手。今回も初日75、2日目74の5オーバー85位で予選落ちを喫しました。

青木 瀬令奈（あおき せれな）選手

出典：青木瀬令奈｜JLPGA｜日本女子プロゴルフ協会

初日72の42位タイから2日目は75とスコアを崩して61位タイ。今期3度目の予選落ちに終わりました。

青木瀬令奈 クラブセッティング

内田 ことこ（うちだ ことこ）選手

初日2アンダー16位タイと好位置でスタートを切りましたが、その後スコアを落としてイーブンパー25位タイで終わりました。リランキングリストは8位につけています。

植竹希望選手の優勝は黄金世代10人目

出典：淺井咲希｜JLPGA｜日本女子プロゴルフ協会

植竹選手の優勝で黄金世代10人目の優勝者になりました。とは言え9人目の優勝は2019年8月25日が最終日の「CAT Ladies 2019」での淺井咲希（あさい さき）選手。
約3年振りの優勝です。まだまだ実力のある未勝利選手が多い黄金世代。11人目が気になりますね。

淺井咲希　使用ドライバー

KKT杯バンテリンレディスオープン概要

1992年「再春館レディース」の名称で第1回大会が開催された、歴史のある大会です。初代女王は塩谷育代選手。上位進出者には涂阿玉選手や足立香澄選手など懐かしい名前が並んでいます。これまでに、「ライフカードレディスゴルフトーナメント」「西陣レディスクラシック」と名称変更を経て、2013年より現行の「KKT杯バンテリンレディスオープン」になりました。

2022年大会で10回目となりますが、2016年大会は熊本地震により中止、2020年はコロナ禍により中止となりました。2021は無観客での開催、2022年は3年振りに有観客での開催となります。

その他、KKT杯バンテリンレディスオープンの詳細は次のとおりです。

正式名称	KKT杯バンテリンレディスオープン
開催コース	熊本空港カントリークラブ（6,499Yards Par72）
開催日	4月15日～4月17日
賞金総額	¥100,000,000
優勝賞金	￥18,000,000

2022年KKT杯バンテリンレディスオープンの競技日程

2022年KKT杯バンテリンレディスオープンは2022年4月15日（金）～2022年4月17日（日）の3日間にわたって開催されます。

予選ラウンド

決勝ラウンド

2022年KKT杯バンテリンレディスオープンのテレビ放送の予定は？

2022年KKT杯バンテリンレディスオープンは、次のスケジュールでの放送が予定されています。

【地上波】KKT熊本県民テレビ

【地上波】日本テレビ系列28局ネット

【CS放送】日テレG＋

【CS放送】日テレNEWS24

【インターネット配信】

2022年KKT杯バンテリンレディスオープンの注目選手

新垣 比菜（あらかき ひな）選手

出典：ダイキンオーキッドレディスー開幕へひとこと｜JLPGA

沖縄県出身の黄金世代。宮里藍にあごがれてゴルフの道へ

1998年生まれ沖縄県出身。沖縄県の先輩宮里藍選手に憧れてゴルフを始めたそうですが、アマチュア時代は黄金世代を代表する一人でした。高校3年生で2016年「日本ジュニアゴルフ選手権競技 女子15歳～17歳の部」に優勝。2017年のプロテストを受けて、9位タイで一発合格を果たしました。

2017年のQTは45位で通過。2018年はJLPGAツアーへの出場が微妙な位置からのスタートになりました。2018年はリランキング制度が始まった年です。とにかく試合に多く出て少しでもランキングを上げることが先決。

2018年優勝、幸先良いスタートきる

ところが、6戦目となった「サイバーエージェント レディスゴルフトーナメント」では、初日を1位タイでスタートすると2日目は2位に3打を付けて単独トップ。最終日はスコアを落としながらも逃げ切りでプロ初優勝を飾ります。その後も順調に賞金を積み上げて1stリランキングは堂々の2位で通過。2ndリランキングも7位で通過して、2018年は29試合に出場。賞金ランキング23位でシード選手の仲間入りを果たしました。

2022年はQTランキング19位で奮闘中

2019年は賞金ランキング27位でシード権を守りますが、2020-21年シーズンは予選落ちも多く賞金ランキングは64位に後退、シード権を守れませんでした。2022年はQTランキング19位の資格で参戦中です。ここまで予選落ちが多いのが少し心配。リランキングに向けて頑張りどころです。

青木 瀬令奈（あおき せれな）選手

出典：VS塩谷で上昇　青木瀬令奈『ワクワクする』｜JLPGA

群馬県出身、2014年までは平凡な成績だったが…

1993年生まれ群馬県出身。プロテスト合格は2011年です。2012年～2014年にかけてはJLPGAツアーとステップ・アップ・ツアーの掛け持ち出場で、賞金ランキングも毎年100位前後と平凡な成績でした。

それが、2014年のQTを25位で通過。2015年のほぼ全試合の出場権を手に入れてチャンスを掴みます。その2015年は開幕戦から出場するものの、半分の17試合消化時点で予選通過は5試合のみ、残りの12試合は全て予選落ちとあまりいい成績ではありませんでした。それでも、「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」では4位タイに入り賞金ランキング46位で後半戦に望みを託します。

2015年後半から破竹の勢い。2022年もシード権保持

後半戦は前半戦とは見違えるようなゴルフを展開、17試合に出場して予選落ちは3試合のみの快進撃でした。終盤の勝負どころでも「富士通レディース」3位タイ、「伊藤園レディスゴルフトーナメント」単独2位に入り、賞金ランキング27位でシード権を獲得しました。

以降2022年までシード選手を継続中。2017年「ヨネックスレディスゴルフトーナメント」で初優勝に輝くと2021年「宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」で2勝目を挙げました。身長153cmと小柄な身体でドライバーの飛距離はありませんが、正確なフェアウェイウッドには定評があります。

青木 瀬令奈使用ドライバー

ダンロップ　ゼクシオ エックス

青木瀬令奈選手のクラブセッティング

内田 ことこ（うちだ ことこ）選手

出典：内田 ことこ｜JLPGA

2002年生まれ北海道出身。2021年実施の2020年度プロテストに4位で一発合格、QTを26位で通過して、2022年シーズン前半戦の出場資格を手に入れました。

2022年は初戦「第35回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」こそ予選落ちでしたが、2戦目「明治安田生命レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」を32位タイで乗り切ると、3戦目「Tポイント×ＥＮＥＯＳ ゴルフトーナメント」では優勝争いを演じました。

初日2アンダー5位タイのスタート。2日目イーブンパーで8位タイまで後退して、首位と5打差で迎えた最終日は、フロントナインの前半を2バーディ1ボギーで通過。8番、9番を連続バーディとして5アンダーまでスコアを伸ばすと、バックナインに入って10番から4連続バーディ。何と8番9番を入れると6連続バーディの猛追で9アンダーまでスコアを伸ばして単独首位に躍り出ました。

勢いからすると初優勝かと思わせる展開でしたが、15番は距離の短いミドルホール。ここでティーショットを痛恨のOBとしてダブルボギー。4位まで後退して大会を終えました。それでも4位でゲットしたポイントでリランキング通過もほぼ確実。シード権にも前進しました。

熊本県はなぜ女子プロゴルフ王国と言われるのか？

日本女子プロゴルフ協会のHPによると、熊本県には現在37名の女子プロゴルファーが登録されています。現役選手も結構多く、本大会には紹介した5名の他にも青山加織、一ノ瀬優希、竹田麗央、田中瑞希、豊永志帆の5選手が出場予定。

これだけでも王国と呼べそうですが、人数だけではありません。優勝回数がダントツに多いのです。1位の不動裕理選手が50勝、2位の平瀬真由美選手が18勝、3位の上田桃子選手が2021年までに海外入れて16勝、4位の有村智恵選手が14勝、5位の古閑美保選手が12勝、6位の高村亜紀選手が10勝と10勝以上が6人もいます。

これだけで120勝を数えて、1桁勝利を加えればざっと140勝以上。海外入れて72回の優勝を誇る樋口久子選手は埼玉県ですが、後が続かず約80勝止まり。今後若手の台頭でどこかの県が勝ち数を伸ばす可能性はありますが、まだしばらくは熊本県の女子プロゴルフ王国は安泰のようですね。

開催コースは【熊本県】熊本空港カントリークラブ

1974年オープン、阿蘇山の麓に広がる熊本空港に隣接した丘陵コースです。自然を生かした絶妙なレイアウトが特徴。フラットで高低差の少ないコースはビギナーにはやさしく、コース途中の楠やセンダンの木、グリーン周りのバンカーが上級者には難しく、腕前に関係なく楽しめます。

過去には1989年三菱ギャラントーナメントや日本シニアゴルフ選手権競技など、男子プロのトーナメントも開催されています。グリーン手前に池のある18番ロングホールは挑戦の価値あり。

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チケット

各日3,000枚限定です。当日券の販売はありません。

よくある質問

Q.KKT杯バンテリンレディスオープンはいつ開催するの？

A.2022年4月15日（金）～2022年4月17日（日）の3日間、熊本空港カントリークラブで開催されます。

Q.テレビ放送はどこでやっている？

A.地上波だと、KKT熊本県民テレビ、日本テレビ系列28局ネットで放送予定です。CSでは日テレG＋、日テレNEWS24。GOLFTV、DAZNでも配信予定のため、お手持ちのスマートフォンでも観戦可能です。

Q.KKT杯バンテリンレディスオープンの注目選手は？

A.ごるトク注目選手は、新垣 比菜選手、青木 瀬令奈選手、内田 ことこ選手です。