特集記事
テーマで探す
ゴルフ漫画
ゴルフニュース
最新コラム
月別アーカイブ
2021年女子ゴルフ「QT」の試練~1ポイント足りずにQTに回った選手たち~
来期の職場を決めるといっても過言ではない戦いが、女子プロゴルフのQT(クォリファイングトーナメント)です。できるなら、QTに出なくてもいい成績でシーズンを終わって、来期の職場は確保したいもの。
しかし、数字が全てのプロゴルフの世界では、1打足りずに、1ポイント足りずに次点になってQTに回る選手もいます。言い換えればQTに回った選手の中では、カテゴリー最上位だった選手です。そんな選手のQTでの成績はどうだったのか気になりますね。
ここでは、カテゴリー次点でQTに回ることになった選手にスポットを当ててみました。また、QTに参加できるカテゴリーの一つ、プロテスト合格者の最上位者はQTのファイナルステージから出場権が与えられます。昨シーズンは2020年度と2021年度のプロテストが行われ、2名のトップ合格者がQTファイナルから受験しています。
JLPGAツアー最終戦での泣き笑い
QTを受けなければいけないか、受けなくて来期のツアーに出られるかは紙一重。メルセデス・ランキングの55位か56位かで決まります。これまで賞金ランキングで決まっていたシード権がメルセデス・ランキングに変更されるため、移行期に当たる2020-21年シーズンは「賞金ランキング」「メルセデス・ランキング」両方のランキングが採用されました。
賞金ランキング編
賞金ランキング55位は山路晶選手、56位は宮田成華選手でした。山路選手はメルセデス・ランキングで47位に入ったためシード権を獲得、2022年シーズンは年間を通じて出場権があります。一方、宮田選手のメルセデス・ランキングは68位と賞金ランキングに比べて大幅な開きになってしまいました。
point賞金と獲得ポイントの違い
原因はそれぞれが好成績を収めた4日間大会にあります。
宮田選手のQT結果は、ファイナルステージ初日2オーバー76位タイと不本意な成績から、2日目8オーバーで順位を下げ、3日目4日目も上位進出できず82位で終わりました。
メルセデス・ランキング編
メルセデス・ランキング55位は鶴岡果恋選手、56位は淺井咲希選手でした。淺井選手は賞金ランキング52位のためそれぞれが前期出場権を獲得。QTへの出場は必要ありませんでした。
メルセデス・ランキング57位は髙木優奈選手。賞金ランキングは60位でした。来期出場権獲得にはQT受験の必要がありましたが、プロテスト未通過のため受験資格がありません。58位は蛭田みな美選手です。賞金ランキングも58位だったため、QTファイナルステージに臨みました。
初日は5バーディ3ボギーの2アンダー21位タイの好位置でスタートが切れましたが、2日目は4バーディを取るも3ダブルボギー2ボギーと崩れトータル2オーバーの35位タイに後退します。残り2日間で最低でもキープしたい位置でしたが、3日目は2オーバー、最終日はパープレーで45位まで順位を落としQTを終わりました。
出典:蛭田みな美|日本女子プロゴルフ協会
蛭田みな美 使用ドライバー
メーカー | 本間ゴルフ |
---|---|
クラブ名 | ホンマ GS プロトタイプⅡ |
ロフト角 | 9.5度 |
ヘッド体積 | 450cc |
ライ角 | 57度 |
長さ | 45.25インチ |
ステップ・アップ・ツアー
ステップ・アップ・ツアーの賞金ランキング1位2位にはJLPGAツアー前期出場権、3~10位にはQTファイナルステージからの出場資格があたえられます。1位リハナ選手と2位小野祐夢選手はJLPGAツアーへ、3位石川怜奈選手はQTファイナルステージに向かいました。
石川選手、初日は4バーディ2ボギーの21位タイと好位置からのスタートでした。しかし2日目は2オーバーにしてトータルイーブンパー、3日目、4日目はどちらも5オーバーと崩れ、トータル10オーバーにして80位でQTを終えています。
出典:石川怜奈|日本女子プロゴルフ協会
プロテスト2020年度1位 佐久間朱莉選手
2021年に2度行われたプロテストの1位合格者もそれぞれQTファイナルステージからの出場でした。2020年度プロテスト1位合格は佐久間朱莉選手。最終プロテストの4日間で18アンダーまでスコアを伸ばしてトップ通過を果たしています。
プロ合格後の2021年はJLPGAツアーとステップ・アップ・ツアーに計8試合出場。ステップ・アップ・ツアー最終戦の「京都レディースオープン」でプロ初優勝を果たしてのQT挑戦でした。
初日3アンダー11位タイでスタートを切ると、2日目は4オーバーを叩いて26位タイに後退。ちょっと嫌な展開でしたが3日目4日目と手堅いゴルフで乗り切り通算3アンダー14位として2022年前半戦の出場資格を手に入れました。
出典:佐久間朱莉|日本女子プロゴルフ協会
佐久間朱莉 使用ドライバー
メーカー | PING |
---|---|
クラブ名 | PING G410 PLUS |
ロフト角 | 9度/10.5度/12 |
ヘッド体積 | 455cc |
ライ角 | 59.5度 |
プロテスト2021年度1位 尾関彩美悠選手
2021年度プロテストトップ合格は尾関彩美悠選手でした。2位に3打差を付けて8アンダーでトップ合格を果たしています。QTファイナルステージ初日はパープレーで46位タイのスタート。2日目は1オーバーながら26位タイ、3日目は2アンダートータル1アンダーの17位タイの好位置で最終日を迎えました。
このまま終われば前期の試合にはほとんど出場可能です。ところが最終日は7オーバーの79。トータル6オーバーで58位まで後退してQTは終わりました。
出典:日本女子プロゴルフ協会
QTの特徴や仕組みをまとめたコラム
よくある質問
Q.プロテストって何ですか?
A.プロゴルファーになるためのテストです。プロテストの最上位者はQTのファイナルステージから出場できる権利があります。
Q.QTを受けなければならないかは何で決まる?
A.メルセデス・ランキングが55位か56位かで決定します。決め方が、賞金ランキングからメルセデス・ランキングに変更されるため、移行期の2020-21年シーズンは両方のランキングで決まりました。
Q.2021年度のプロテスト1位の選手は?
A.尾関彩美悠選手です。QTの結果は58位でした。