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女子ゴルフの「QT」とは?分かりやすく解説!
日本女子プロゴルフトーナメントも開幕をして、毎週熱い戦いが繰り広げられています。各大会の出場者は大会によって約100~150人。ほぼ半分はシード選手や推薦選手で埋まりますが、残りはQTランキング順に決まります。そのランキングを決めるトーナメントがQT(クォリファイングトーナメント)です。
QTってどんなトーナメント
QTは、来期出場権を決定するためのトーナメントです。例年ツアー終了後の来期シード選手が決まった後に行われ、出場資格が確定しない選手が受験します。成績により来期出場優先順位が決まる大事な試合です。
受験資格の変更
日本女子プロゴルフ協会は2019年の移行期間を経て2021年よりQTの受験資格を変更しました。これまで受験年4月1日に満18歳以上の女子で、海外のゴルフ協会や国内のゴルフ場など、然るべき推薦があれば受験可能だった受験資格を、日本女子プロゴルフ協会会員(ティーチングプロフェッショナル会員を含む)と当年度プロテスト合格者のみに限定したのです。
これにより、これまでQTを受けて日本ツアーに参戦した海外ツアーメンバーも、日本のプロテストを受けて合格しない限り受験ができなくなりました。当時韓国ツアーから日本ツアーを目指したイ・ソルラ選手やアン・シネ選手が、日本の若手と一緒にプロテストを受験して話題になりました。
2020-21年シーズンをもって引退を表明した韓国のキム・ハヌル選手も、韓国ツアーから日本のQTを受験して日本ツアーに本格参戦をした一人です。韓国ツアーで2011年12年の賞金女王に輝いて2014年に日本ツアーのQTを受験。13位で通過して2015年には26試合に出場すると、マンシングウェアレディース東海クラシックで優勝を飾り、賞金ランキング23位でシード権を獲得しました。2017年までに6勝を挙げ2017年会員になっています。
出典:GDO ゴルフダイジェスト・オンライン
一方、プロテストに合格してQTを受けることなくシード権を掴んだ選手もいます。2004年のプロテスト合格者横峯さくら選手と2005年合格の諸見里しのぶ選手です。どちらも合格した年の数試合に出場して賞金ランキング50位までに入り翌年度のシード権を獲得しています。横峯選手は7試合の出場で賞金ランキング27位、諸見里選手は3試合に出場して賞金ランキング49位でした。
出典:日本女子プロゴルフ協会
来期出場優先順位
来期の出場資格は永久シード選手や産休復帰選手、特別保障制度該当者を除き、基本今期の成績によって決まります。2022年度を例に取れば、2020-21シーズンの成績によって決まった出場資格数は、次のとおりです。
1 シード選手52名=賞金ランキング又はメルセデス・ランキングの上位50名。来期からはメルセデス・ランキングのみで決まります。21stリランキングまでの前期出場資格=賞金ランキング又はメルセデス・ランキングの51~55位の者5名とステップ・アップ・ツアー賞金ランキング上位2名。
ここに入った59名を除く選手は、QTによって来期前期の出場優先順位が決まります。シード選手52名は1年間の出場権がありますが、前期出場資格の7名は、リランキングに掛けられます。
QTの仕組みステージ毎の出場資格
QTはファーストステージとファイナルステージによって行われ、11月下旬から2週連続で実施されます。ファーストステージ出場資格
ファーストステージは会場を分けて4日間72ホールで行われ、各会場上位者がファイナルステージに進出します。出場資格はJLPGA会員及び当年のプロテスト合格者です。プロテストを1位で通過するとファイナルステージから出場できます。
ファイナルステージ出場資格
ファイナルステージは原則96人の出場者で4日間72ホールを戦います。主な出場資格は次のとおり。1年間LPGAツアーで戦ってきた選手やステップ・アップ・ツアー優勝者が加わり、フィールドのグレードが格段に上がります。 1 当年度のJLPGAツアーのシード選手で、来期のシード権を獲得できなかった者2 当年度のメルセデス・ランキング56位~70位の者
3 当年度ステップ・アップ・ツアー競技優勝者
4 当年度ステップ・アップ・ツアー賞金ランキング3位~10位の者
5 当年度最終プロテスト第1位の者
6 ファーストステージからの進出者
QTランキングリスト
ファイナルステージが終わるとQTランキングが確定します。QTランキングにタイはなく、4日間のスコアが同じ場合は、カウントバックによって順位を決定します。
カウントバックとはタイが生じた場合、4日目のスコア、3日目のスコア、2日目のスコアとさかのぼり直近のスコアがいい方を上位にする方法。これでも差がつかないと4日目の18番、17番と差がつくまでさかのぼって順位を決めます。
2022年シーズンQTランキング1位は下川めぐみ選手
下川 めぐみ(しもかわ めぐみ)
1983年生まれ神奈川県出身。2007年プロテスト合格の79期生です。入会同期には佐伯三貴選手や若林舞衣子選手がいます。2014年に賞金ランキング47位でシード権を獲得。2016年は22位まで順位を上げましたが、2018年68位でシード権を喪失。2020-21シーズンは128位に沈み、QT受験を余儀なくされました。2022年初戦ダイキンオーキッドレディスには26位タイに入り頑張っています。
出典:日本女子プロゴルフ協会
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QTに関してさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
よくある質問
Q.QTとは?
A.QT(クオリファイングトーナメント)とは来期出場権を決定するためのトーナメントです。
Q.QTはどんな仕組みで行われる?
A.QTはファーストステージとファイナルステージによって行われます。ファーストステージ出場資格はJLPGA会員及び当年のプロテスト合格者です。ファイナルステージ出場資格はステップ・アップ・ツアー優勝者や最終プロテスト第1位の者など6つの指標があります。
Q.2022年シーズンのQTランキング1位の選手は?
A.下川 めぐみ(しもかわ めぐみ)選手です。