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世界最高峰への参戦ルート、USLPGAツアーの「Qスクール」とは
渋野日向子も参戦したアメリカ版QT
引用:GDO
女子プロゴルフツアーの最高峰・USLPGAは、参戦希望者が世界中から押しかけてきます。そのUSLPGAツアーへ参戦するルートの一つが「Qスクール」。
その最終ステージは「Qシリーズ」と呼ばれ、2021年、渋野日向子選手と古江彩佳選手が受験して話題になりました。
Qスクールって何の略?
引用:JPGA
Qスクールとは、クォリファイングスクール(Qualifying School)の略称。JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)では「QT」の名称でおなじみですが、実はUSLPGA(アメリカ女子プロゴルフ協会)では「Qスクール」と呼ばれ、QスクールとQTは同じ意味で使われます。
ちなみに「QT」はクォリファイングトーナメント(Qualifying Tournament)を略したもの。QスクールとQTは、どちらもツアーへの参戦権を獲得するための予選会なのです。
それでは、Qスクールの仕組みについて説明していきます。
Qスクールの仕組み
Qスクールは3ステージ制
USLPGAのQスクールは、夏に行われる4日間72ホールのステージ1を戦い、そこを勝ち抜くと秋に行われるステージ2に進出。ステージ2の出場条件を満たした選手たちが新たに加わり4日間72ホールを戦います。
ステージ2を勝ち残った選手は、シーズン終了後の11月末~12月初めにかけて行われる8日間144ホールを戦うQシリーズに進出できます。ここでも新たに出場条件を満たした選手が参戦してきます。ステージ1への出場条件は厳しくありませんが、ステージ2、Qシリーズと進むに従いステージ毎に決められた条件を満たした選手が世界中から参戦するため、フィールドの難易度はステージ毎に高くなります。
USLPGAと下部ツアーへの出場資格
Qシリーズで45位タイに入った選手が、晴れてUSLPGAツアーメンバーの資格を得ることができます。しかし全体の優先順位はそれほど高くありません。2021年Qシリーズ7位の古江彩佳選手の2022年ツアー優先順位は138位。20位タイの渋野日向子選手は153位でした。
引用:GDO
渋野日向子 使用ドライバー
メーカー | PING |
---|---|
クラブ名 | G410 PLUS |
ロフト角 | 9度/-1度 |
ライ | フラット |
ウェイト | 標準 |
古江彩佳 使用ドライバー
メーカー | BRIDGESTONE GOLF |
---|---|
クラブ名 | B1 |
シャフト | SPEEDER TR 569 |
45位タイまでに入れなかった選手も、それぞれが進出したステージや順位によって、下部ツアーへの出場優先順位が与えられました。下部ツアーへの優先順位は、次のとおりです。
・Qシリーズに進めたが出場しなかった選手
・ステージ2で80位タイまでの選手
・ステージ2を完了した残りの選手
・ステージ1で54ホールを完了した選手
Qスクールへの出場資格
2022年の出場資格はまだ発表されていませんが(5月に発表予定)、2021年の主だった資格は次のとおりでした。
ステージ1
2022年1月1日時点で17歳以上ワールドハンディキャップインデックス4以下
ステージ2
ロレックス世界ランキング400位以内Qシリーズ
世界ランキング75位以内下部ツアー賞金ランキング11位~35位の選手
(10位までの選手にはUSLPGAツアーへの出場権が与えられるため)
USLPGAポイントランキング101位~150位の選手
ステージ2上位選手
Qスクール注目選手
2021年シーズンはQシリーズを渋野日向子選手と古江彩佳選手が受験して話題になりましたが、実はもう2人ステージ1から受験した選手がいます。
黄金世代、西畑萌香選手と小林千夏選手
西畑萌香(にしはた もえか)選手と小林千夏(こばやし ちなつ)選手は共に1998年生まれの黄金世代です。2021年のQスクールに挑戦、8月19日~22日の日程で行われたステージ1から受験しました。ステージ1の成績は西畑選手が75位タイ、小林選手が66位タイ。85位タイの95人が進出したステージ2に駒を進めています。
西畑萌香
引用:GDO
10月21日~24日の日程で行われたステージ2では、西畑選手が好調な滑り出しで17位タイのスタートを見せました。しかし、2日目以降スコアを伸ばせず75位タイで終戦しています。小林選手は106位タイで共に37位タイまでに与えられたQシリーズへの進出はなりませんでした。
小林千夏
引用:ALBA
Qシリーズへの進出はなりませんでしたが、ステージ2を75位タイで終えた西畑選手は、2ステージ2で80位タイまでの選手の資格で2022年シーズン下部ツアーに挑戦中です。106位タイの小林選手は優先順位が低いため、まだ出場の機会に恵まれていません。
米女子下部ツアーは「エプソンツアー」として発信、賞金総額増額も
下部ツアーは2021年までのシメトラツアーから2022年シーズンは、日本のセイコーエプソングループがスポンサーになって、エプソンツアーに変わりました。注目が集まるエプソンツアーは米国13州で計21試合、賞金総額は441万ドル(5億900万円)。一大会あたりに均すと平均2400万円です。
2022年シーズン、エプソンツアーは3月4日からの3日間開幕戦が行われ、西畑選手は2戦目から参戦。この試合は予選落ちでしたが3戦目の「IOAチャンピオンシップ」では予選通過を果たしました。
引用:西畑萌香|JLPGA
2022年Qスクールスケジュール
2022年のQスクールの日程はすでに決まっています。
2022年8月18日~8月21日までの4日間
会場:ミッションヒルズカントリークラブ、カリフォルニア州ランチョミラージュ(ダイナショアコースとパーマーコース)およびシャドウリッジゴルフクラブ、カリフォルニア州パームデザート
2022年10月18日~10月21日までの4日間
プランテーションゴルフアンドカントリークラブ、フロリダ州ベニス(ボブキャットコースとパンサーコース)
第1週
2022年11月28日~12月4日の週
第2週
2022年12月5日~12月11の週
2022年Qスクール経由でUSLPGAツアーに挑戦する選手は現れるでしょうか。USLPGAツアーで日本人選手が毎試合優勝争いに絡めば楽しいでしょうね。
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よくある質問
Q.「Qスクール」とは何ですか?
A.Qスクールとは、クォリファイングスクール(Qualifying School)の略称で、ツアーへの参戦権を獲得するための予選会の事です。
Q.「Qスクール」に参加した事のある日本人選手はいますか?
A.2021年に渋野日向子選手と古江彩佳選手が「Qスクール」を受験しています。
Q.2022年「Qスクール」のスケジュールは決まっていますか?
A.2022年のQスクールの日程は下記の日程で行われます。詳しくは<2022年Qスクールスケジュール>をご確認ください。
<2022年Qスクール日程>
・2022年8月18日~8月21日までの4日間・2022年10月18日~10月21日までの4日間
・2022年11月28日~12月4日の週
・2022年12月5日~12月11の週