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「縦振り」と「横振り」どっちがいい?ドライバー・ウッド・アイアンでどう打つべきか解説!
!?ある程度ゴルフの経験を積んできたり、スイングについて勉強していくと、クラブの振り方には縦振りと横振りがある、ということを知る機会が出てきますよね。
編集部中野は、ゴルフを始めて3年くらいは知らなかったのですが、
ある日ラウンド中に『ドライバーすごい横降りなんだね』と言われたのをきっかけに、縦振りと横振りがあることを知りました。
そんな縦振りと横振りですが、絶対どっちのほうがいい、ということはなく、それぞれ特徴やメリットデメリットがあります。
今回は、そんなスイングの縦振りと横振りについて、特徴や、自分のスイングはどっちのほうが相性がいいのか、という見極め方などご紹介していきたいと思います。
縦振り・横振りとは
出典:ゴルフ通信!松山英樹応援ブログ
ゴルフのスイングにおける縦振りとは、クラブを振り上げた時のトップの位置が高く、地面に対して鋭角にクラブを振り下ろしてくる振り方になります。
対して横降りは、トップの位置が比較的低く、斜め後ろからクラブを振り下ろしてくる振り方になります。
よく、ドライバーは横振り、アイアンは縦振りがいい、と言われることがありますが、それはそれぞれの振り方によって、ボールの飛ばし方に違いが出てくるためです。
縦振りの特徴
縦振りはトップの位置が高いため、クラブを振り下ろす際にアウトサイドインの軌道になりやすいという特徴があります。クラブのヘッドを振り子のようにして、体重移動をすることでパワーをボールに伝えて、飛距離を出すことができます。
地面に対して鋭角にクラブを振り下ろしてくるので、アイアンやウェッジと相性がよく、ダウンブローに打つことでスピンもかかりやすくなります。
縦振りのメリット
縦振りのメリット1インパクトゾーンが長くなる
縦振りのメリット1つ目は、インパクトゾーンが長くなり、左右へのミスショットが減るということが挙げられます。
上から見た時の図を比べてみると、縦振りは円が横長の楕円になるので、少しボールの位置がズレたりしても、わりとクラブのヘッドに対してまっすぐ当たってくれます。対して横振りは、インパクトゾーンが短くなるので、しっかりボールを捉えないと、ちょっとズレるだけでフェース面が左右へブレて、ミスショットにつながりやすくなります。
縦振りのメリット2ダウンブローで打てる
出典:ゴルファボ
縦振りのメリット2つ目は、ダウンブローで打ちやすいということです。ダウンブローとは、スイングの最下点ではなく、最下点を迎える少し手前でボールを打つ打ち方です。
ダウンブローで打つことで、ボールが芝に沈んでいてもしっかりボールを捉えやすかったり、スピンがかかりやすかったりというメリットがあります。ドライバーはダウンブローで打つことはありませんが、アイアンやウェッジはダウンブローとの相性がいいので、縦振りをすることでアイアンやウェッジはいい球が打ちやすくなります。
縦振りのメリット3クラブのヘッドを走らせやすい
縦振りにすることで、トップの位置が高くなるため、そのまま重力を利用して腕を下に振り下ろしやすくなります。
そのため、横振りよりもヘッドを走らせるためのパワーが少なくて済み、パワーが少ない方や女性の方でも飛距離を出しやすくなります。
縦振りのデメリット
では逆に、デメリットにはどんなことがあるのでしょうか。
縦振りのデメリット1スライスが出やすい
出典:T-Lagoon Golf Studio
縦振りにすることで、クラブの軌道がアウトサイドインになりやすく、フェースが開いてボールを捉えやすくなります。
どうすることでボールに右回転がかかってしまい、ボールが右に曲がるスライスが出やすくなってしまいます。
縦振りのデメリット2ダフリやすい
出典:ゴルニュー
縦振りにすることで、左右へのミスは出にくくなりますが、上下のブレが出やすくなるため、ダフリのミスが出やすくなるというデメリットがあります。
特に、しっかり打ち込んでダウンブローで打とう!と意識すると、力が入ってダフってしまう可能性が高くなりやすいです。
横振りの特徴
横振りは縦振りと比べるとトップの位置が低く、クラブの軌道がインサイドアウトになりやすいという特徴があります。
身体を軸にして回転させることで、遠心力を使って飛距離を出しやすくなります。
クラブのフェース面の開閉が大きくなるので、左右へのブレが出やすいですが、身体をしっかり回転させるため体重移動が少なく、動きがシンプルという特徴もあります。
横降りのメリット
横降りのメリット1動きがシンプルで再現性が高い
縦振りはクラブを振り子のようにして体重移動させることで飛距離を出しますが、横降りは身体をしっかり回転させることで飛距離を出します。
体重移動が少ない分動きがシンプルになるので、再現性が高く、スイングが安定しやすいというメリットがあります。
横降りのメリット2払い打ちをしやすい
横振りは縦振りと比べると、地面に対して鋭角にクラブが入りにくく、払い打ちをしやすいという特徴があります。
払い打ちはスピンがかかりにくくランが出やすい、ヘッドをしっかり返ってくることでボールがつかまりやすい、というメリットがあります。
横振りのメリット3ドローボールを打ちやすい
出典:じゅんごる.com
横振りはヘッドがしっかりターンするため、ボールが掴まりやすく、ボールに横回転もかかりやすくなります。
しっかり掴まることでドローボールが打ちやすく、その分ランが出て飛距離が出やすいというメリットや、スライスが出にくくなるというメリットもあります。
横振りのデメリット
では逆に、デメリットにはどんなことがあるのでしょうか。
横振りのデメリット1左右へのブレが出やすい
横振りをすることでヘッドがしっかり開閉するため、インパクトゾーンが短くなってしまいます。
少しズレるだけで、フェース面がまっすぐな状態でボールが打てなくなるので、左右へのミスが出やすくなってしまいます。ただ、メリットとして『動きがシンプルで再現性が高い』ということがあるので、スイングが安定すればミスは出にくくなります。
横降りのデメリット2トップをしやすい
縦振りはしっかりダウンブローでボールを打ち込みやすいですが、横振りは払い打ちになるので、少しヘッドの位置が高くなると、すぐにトップのミスが起きてしまいます。
横振りのデメリット3パワーがないと飛距離が落ちやすい
横振りはしっかり身体を回転させて、遠心力を使って飛距離を出すことになるので、パワーがないと飛距離が落ちやすいというデメリットがあります。
縦振りはクラブの重みを使って下に振り下ろすことができますが、横振りではそれが上手く活用しきれないので、筋力がない方、しっかり身体を回転させるのが苦手な方、女性でパワーが少ない方は飛距離が落ちやすくなります。
縦振りと横振り、結局どっちがいいの?
ではそれぞれメリット・デメリットのある縦振りと横振りですが、結局どっちがいいのでしょうか。縦振りと横振りの相性を見極めるためにはいくつかポイントがあります。
ポイント1身長との相性で見極める
クラブの長さ(シャフトの長さ)というのは、番手によってある程度決まっていますが、それを使う人の身長は、人それぞれですよね。
身長が低いと、身長に対してクラブの長さが長くなるので、身体が起きた状態でクラブを構えることになりやすいです。そうすると、クラブが寝た状態になりやすいので、横振りをしやすくなります。
それに対して、身長が高いと、身長に対してクラブの長さが短くなるので、身体が前傾した場外でクラブを構えることになります。
そうすると、クラブが起きた状態で構えることになるので、縦振りのほうが相性がよくなりやすいです。
ポイント2クラブとの相性で見極める
出典:ゴルフの学校
一般的に、番手が大きくクラブが長いと、クラブが寝た状態になりやすいので、横振りとの相性がよくなります。また、ウッド系はダウンブローで打ち込むよりも払い打ちのほうが相性がいいと言われています。逆に、アイアンはしっかりダウンブローで打ち込んだ方が相性がいい、と言われているため、ウッド系は横振りで、アイアンは縦振りで、と使い分ける方も多いです。ちなみにですが、中野も、ウッドは横振りで払い打ち、アイアンは縦振りで打ち込むように意識して、スイングを使い分けるようにしています。
ただ、最近のアイアンは進化していて、ダウンブローで打ち込まなくてもスピンがかかりやすかったり、ボールが上がりやすかったりするので、必ずしもアイアンは縦振りで打ち込まないといけない、ということはありません。
ポイント3自分の悩みで見極める
現状もし悩みを抱えているのであれば、縦振りがいいか、横振りがいいか、見直してみるのもおすすめです。
縦振りは軌道がアウトサイドインになりやすく、その分フェース面が開いてスライスが出やすくなります。対して横振りはインサイドアウトの軌道になりやすく、ドローやフック系のボールが出やすくなります。
そのため、スライスがどうしても直らない、アウトサイドインの軌道が直らない、という時は、少し横振りに寄せてみることで、改善される可能性があります。逆に、フックボールを直したい、という時は、縦振りに寄せることで、インサイドアウトの軌道がアウトサイドイン寄りになり、改善される可能性があります。
もちろん、スライスボール、フックボールの原因が他にある場合も考えられるので一概には言えませんが、一つの目安にはなるでしょう。
まとめ
いかがでしたか。縦振りと横振りへの理解が少しでも深まりましたでしょうか。
必ずどちらがいい、ということはなく、身長やクラブとの相性、スイングの癖や悩みなどによっても変わってくるので、あまり意識しすぎず、上手く活用する、というくらいの気持ちのほうがちょうどいいのかもしれません。
中野も最初は全部のクラブが横振りで払い打ちをしていましたが、アイアンで打ち込めたらいいな、と思ってアイアンだけ縦振りを意識したところ、スピンのかかり方がよくなったり、ボールがしっかり上がるようになりました。
ただ、調子に乗って、ドライバーも縦振りしたほうがミスが減るのかな、と思って縦振りにしたところ、急にスライスがひどくなって、どうやってもスライスが改善できなかったので、結局ウッド系は横振りに戻しました。
また、もともとテニスをしていて身体を回転させることに慣れているので、もしかしたら横振りで身体をしっかり回すスイングと相性がいいのかもしれません。
どっちがいいか分からないという方は、理論だけで決めつけずに、練習場で色々試してみて、自分に合った振り方を探してみるといいかもしれません。
自分にはこっちが合っていた、こんな方法を試してみて結局どっちが良かった、クラブによって使い分けている、など皆様からのコメントもぜひぜひお待ちしております!
よくある質問
Q.縦振りのメリットは?
A.「インパクトゾーンが長くなる」「ダウンブローで打てる」「クラブのヘッドを走らせやすい」などがありますが、クラブごとでメリット・デメリットが異なります。
Q.横振りのメリットは?
A.「動きがシンプルで再現性が高い」「払い打ちをしやすい」「ドローボールを打ちやすい」などがあります。詳細は「横振りのメリット」をご覧ください。
Q.縦振りと横振りの相性を見極めるポイントは?
A.「身長との相性で見極める」「クラブとの相性で見極める」「自分の悩みで見極める」などです。詳しくは縦振りと横振り、結局どっちがいいの?をご覧ください。