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大慣性モーメントアイアンでミスを減らして飛距離を伸ばそう!
「大慣性モーメント」という言葉はドライバーの性能を説明する時によく耳にしますよね。しかし週刊ゴルフダイジェスト 10/26号では、アイアンに焦点を当て「大慣性モーメントアイアン」について紹介していました。
慣性モーメントが大きいクラブには、ミスに強く飛距離を出しやすいというメリットがあります。最近のドライバーは慣性モーメントの大きいものが主流となっていますよね。同じように慣性モーメントの大きいアイアンを使うことで、ミスを減らし飛距離を伸ばせたら・・・。
今回はそんな「アイアンのミスを減らして飛距離を伸ばしたい」とお悩みの方に、大慣性モーメントアイアンにお伝えします。くわえて、ごるトク編集部おすすめの「曲がりにくい最新アイアン」もご紹介しています!ぜひご一読くださいね。
そもそも「慣性モーメント」って何?
ゴルフ雑誌などでよく目にするけれど、イマイチわかりにくい慣性モーメント。
慣性が大きいクラブについて説明する前に、まずは慣性モーメントとは何を示しているのかをご説明します。
簡単に言うと「回転や運動のしやすさ」
慣性モーメントとは、「物体の回転のしやすさ(しにくさ)」を示す言葉です。慣性モーメントが小さいものは回転しやすいですが、すぐに回転力は失われてしまいます。一方慣性モーメントが大きいものはなかなか回転しませんが、一度動き出すとなかなか止まらず回転を続けます。
これをクラブに当てはめると、下記のようになります。
慣性モーメントが大きいクラブ → ヘッドやネック軸が回転しにくい
クラブの慣性モーメントは3種類ある
ゴルフクラブにおける慣性モーメントには、以下の3つの種類があります。
ヘッド左右方向の慣性モーメント
ソールを下にしてクラブを構えた時、地面から垂直に伸ばした線を回転軸とし「左右方向に対する回転のしやすさ(しにくさ)」を示したものが左右方向の慣性モーメントです。一般的に「クラブの慣性モーメント」と言う場合は、このヘッド左右方向の慣性モーメントのことを指していることが多いです。
ヘッド左右方向の慣性モーメントが小さいクラブ(=左右にヘッドが回転しやすいクラブ)は、ショット時にミスをすると左右方向に大きくボールが逸れて飛んでしまいます。またヘッドの回転によりインパクト時のエネルギーがロスされてしまうため、初速が落ちやすくなります。
ヘッド上下方向の慣性モーメント
地面から垂直に伸ばした線を回転軸としたとき「ヘッドの上下方向に対する回転のしやすさ(しにくさ)」を示したものがヘッド上下方向の慣性モーメントです。
ヘッド上下方向の慣性モーメントは、ショット時の打ち出し角度に影響します。ヘッド上下方向の慣性モーメントが小さいクラブ(=フェース面が上、もしくは下を向きやすいクラブ)は、ショット時にミスをすると球が浮いたり、ゴロが出やすくなったりします。またインパクト時のエネルギーはフェースが向いている方向に向かうため、飛距離ロスが出やすくなります。
ネック軸周りの慣性モーメント
ヘッドとシャフトのつなぎ目にあたる、ネック。地面から垂直の回転軸に対し、「ネックを中心とする部位の回転のしやすさ(しにくさ)」を示したものがネック軸周りの慣性モーメントです。
ネック軸周りの慣性モーメントは、ヘッドがターンするスピードに影響します。ネック軸周りの慣性モーメントが小さいクラブ(=ヘッドがターンしやすいクラブ)は、少ない力でヘッドがターンするため、手元での細かい操作がしやすくなります。一方ネック軸の慣性モーメントが大きいクラブ(=ヘッドがターンにしにくいクラブ)はヘッドがあまりターンしないため、直進性が高くなります。
上下左右の慣性モーメントが大きいほど「やさしさ」は増す
ヘッド上下左右方向の慣性モーメントは、大きいほどミスに強く、曲がりにくくなります。つまり「やさしいクラブ」であると言えるでしょう。ヘッド上下左右の慣性モーメントが大きいクラブは「ミスに強い、曲がらないクラブ」を求める人全般に勧められるクラブと言えます。手元の技術ではなく、クラブの性能でミスを減らしたい方におすすめです。
しかしネック軸周りの慣性モーメントに関しては、ゴルファーの技術や熟練度に関わらず、スイング時のクセによって好みが分かれます。との相性があります。普段からヘッドがターンしやすい人は、ネック周りの慣性モーメントが大きいクラブと好相性です。一方自分である程度インパクトの瞬間に操作したい方は、ネック軸周りの慣性モーメントが小さいクラブの方が、使いやすいです。
「大慣性モーメントアイアン」ってどんなもの?
大慣性モーメントアイアンとは、その名の通り慣性モーメント(ヘッドの回転のしにくさ)が大きいアイアンのことです。慣性モーメントが大きいとミスに強く、飛距離ロスを少なくできるというメリットがあります。
しかし慣性モーメントを高めるためにはヘッドを大きくする必要があるため、大慣性モーメントアイアンはややラフから抜けにくく、返りが遅いという特徴があります。
手元の細かい操作もしづらいので、操作性を求める方よりも、オートマチックに打ってミスを減らし飛距離を伸ばしたい方向けのクラブと言えます。
大慣性モーメントアイアンが曲がりにくいのはなぜ?
アイアンで曲がる大きな原因は、スイングした際にヘッドが回転し、本来飛ばしたい方向と違う面にフェースが向いてしまうから。大慣性モーメントアイアンが曲がりにくいのは、このヘッドの回転を防ぎ、フェース面を本来向けたい方向からずれにくくしてくれるからです。
アイアンで打った時にフックがよく出るという方は、フェースがブレやすいクラブを使用している可能性があります。左右のミスに強いアイアンに変えることで、ミスをぐっと減らすことが出来ますよ。初心者でどんなアイアンが向いているのかもわからない…という方はこちらのコラムをご確認くださいね。以下のコラムではおすすめのウェッジもご紹介していますよ。
ごるトク編集部おすすめの「曲がらない」アイアンはこちら
ここからは、慣性モーメントが大きいアイアンの中でも特に「曲がりにくい」モデルをご紹介いたします。
YamahaGolf(ヤマハゴルフ)RMX220
球が非常に上がりやすく、飛距離を出しやすいクラブです。ヘッドは大きめですが、ソールが幅広く抜けが良い設計になっています。左右のミスにとても強いので、オートマチックに真っすぐ飛ばすことができます。
アイアンでしっかり飛距離を出したい方や、大慣性モーメントドライバーを使っていてヘッドの大きいクラブに慣れている方に、特におすすめです。
PING(ピン)G425
慣性モーメントを大きくしようとすると重心が高くなりがちですが、こちらは重量周辺配分設計とワイドソールで低重心を実現しており、高弾道が出やすくなっています。ミスの出にくさ、操作性、飛距離性能のバランスが良いクラブです。
手元の調整に対しても柔軟性があり、ゴルフ中級者向けの方におすすめです。
曲がりにくいアイアンでスコアアップを狙おう!
大慣性モーメントアイアンは、芯を大きく外してしまってもミスショットになりにくいという魅力があります。ゴルフ初心者の方も、ミスを恐れずゴルフのプレーを楽しめるクラブと言えます。
アイアンで曲がる原因はスイングにもあるかもしれませんが、左右のブレに強いクラブを使うことで、かなりミスを減らすことができるはずです。この記事を参考に、ぜひ一度「曲がりにくい」アイアンを試してみてはいかがでしょうか。
よくある質問
Q.慣性モーメントって何?
A.「物体の回転のしやすさ(しにくさ)」を示す言葉です。慣性モーメントが小さいクラブはヘッドやネック軸が回転しやすく、細かいコントロールが効きやすいです。対して慣性モーメントが大きいクラブはヘッドやネック軸が回転しにくく、ミスに強くなります。
Q.慣性モーメントが大きいアイアンを使うメリットは?
A.ミスヒットに強い事です。打点がずれたときヘッドのブレを少なくしてくれるので、打ち出し方向を大きく外したり、ボールが曲がって飛距離ロスしてしまった、などの事態を防ぐことが期待できます。
Q.ゴルフクラブにおける慣性モーメントの種類は?
A.ヘッド左右方向、ヘッド上下方向、ネック軸周りの3種類があります。それぞれクラブの操作性やインパクト時の飛距離に大きく関わるので自分のプレースタイルにあった慣性モーメントのクラブを選ぶとよいでしょう。